真似する前に「何が変わるのか」を考えなさい

何も考えてないんじゃありませんか

真似する前に「何が変わるのか」を考えなさい

「なぜうちは売上が上がらないんだ!」と頭を抱えているネットショップオーナーさん。それは決してあなただけではありません。
今回お話するのは、その中から一歩抜きんでる為の考え方です。

「なぜ売上が上がらない」と考えたときに、あなたはどんな風に対策していますか?
ひょっとして、売れている他のネットショップを見て「お、この店こんなイベントやってるぞ!これいいな、真似しよう!」ってやってません?

はっきり言って、それって「売れない原因を考えた」ことにはなりませんよ。
その証拠に、おそらく真似したところであまり売上は改善されなかったでしょうから。

真似する前に原因を見つめて考える

もちろん売れている店の 真似をするというのは大事です。
よく言われることですが、「学ぶ」は「真似ぶ」というやつです。

しかし、「なぜ売れない」の答えを求めて真似したのであれば、「なぜそれで売れるのか」という答えも同時に出ないといけません。

売れている店のイベントを真似したあなた。売上は上がりましたか?
おそらく劇的に改善されるということはなかったでしょうね。その理由、知りたいですよね。

結果しか見ていないから真似しても売れないんです

ここでネットショップの売上の公式を確認しておきましょう。

売上 = アクセス人数 × 転換率 × 客単価

つまり、何人来店して、そのうち何割が購入者になって、一人あたり何円買ったのか。
10,000人アクセスがあって、そのうち1%の転換率で、客単価1,000円のショップなら、売上は10万円です。

ネットショップの売上を構成している要素は、たった3つだけなんです。
あなたが真似したイベントもこの3要素のどれかを上げようとして開催されたものです。

あなたが真似したとき、この3要素のどれを上げようとして真似しましたか?
おそらく、そんなこと考えもしなかったでしょう。ただ漠然と「真似すれば売上が上がるんじゃないか」と考えていたでしょう。

それがいくら真似しても売上が思うように上がらなかった原因です。

原因を改善できれば結果はでる

因果といって、世の中の全てには原因があって結果があります。
あなたは「売上」という結果だけを見ていますが、ちゃんと原因の部分から考えていかないと結果は出ません。

ある2つのネットショップ、A店とB店の例で考えてみましょう。
どちらの店も転換率1%、客単価1,000円で同じです。

アクセス人数だけ違います。A店は1万人のアクセスですが、B店は30万人のアクセスがあります。
すると、2店の売上は下記のようになります。

A店 : 10,000人 × 1% × 1,000円 = 100,000円
B店 : 300,000人 × 1% × 1,000円 = 3,000,000円

さて、B店は集客は充分できていると考え、転換率をあげるためにイベントを開催しました。
その結果、転換率が0.5%上昇しました。

A店はB店がイベントを開催しているのを見て真似します。
こちらも同様に転換率が0.5%上昇して1%から1.5%になりました。

A店 : 10,000人 × 1.5% × 1,000円 = 150,000円
B店 : 300,000人 × 1.5% × 1,000円 = 4,500,000円

どちらも転換率は同様に0.5%上昇したのに、A店の売上はたった5万円の上昇。
それに比べて、B店は150万円も上昇しています。

当たり前ですよね、元々の集客数が30倍も違うんですから。

でも、これと同じことがあなたのショップで発生しています。

あなたのショップが他店に比べて大きく劣っている部分は何も変わらず、 そう見劣りしない部分が変わっているのです。

つまり、改善すべき部分は何も改善されず、いま改善しなくても良い部分の数値が伸びているのです。

だからあなたのネットショップの売上が上がらないのです。

では、A店の売上を改善するにはどうすれば良いのでしょうか。

これも簡単ですよね。アクセス人数が圧倒的に劣っているのだから、アクセス人数を上げる施策に着手すればいいのです。

真似する前に「何が変わるのか」を考えなさい

原因は自分で見つけるしかありません。

他店に比べてどの要素が劣っているかは、他店の人か他店データを見れる人が教えてくれない限り わかりません。
(楽天市場であれば、R-Datatoolの店舗カルテ画面でサブジャンルTOP10の平均値は見ることができます)

ですから、他店が開催しているイベントが何を目的としているのかは、自分で考えなければなりません。

アクセス人数の改善が必要なのか、転換率を上げたいのか、客単価を上げたいのか。
もういちどしっかり考えてみてください。