なぜデアゴスティーニはあんなに欲しくなるのか

2011年 02月 23日

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なぜデアゴスティーニはあんなに欲しくなるのか

    デアゴスティーニの魅力を定期購入・頒布会に応用する

    なぜデアゴスティーニはあんなに欲しくなるのか

    DeAGOSTINI社(以下、デアゴスティーニ)の本は何故あんなに欲しくなるんでしょうか。

    テレビCMで新シリーズの創刊号を見るたびに「うおー、すげぇ!欲しー!!」と言ってます。

    あの魅力の秘密を解き明かせばネットショップのマーケティングにもヒントになりそうなので、今回はデアゴスティーニを考察することにしました。

    すると、どうもネットショップでも同じようにやることで、定期購入や頒布会の際にとても参考になりそうなことが分かってきました。

    現在の主なシリーズ

    週刊 ロボゼロ

    ハイキックや片足立ち、倒立といった従来のロボットでは不可能だったバランスの必要な動きが可能。

    5本の指でものを掴む。パンチしたりペンを持って字を書いたり、そんなウルトラスーパーロボットを作るシリーズ。

    週刊 戦国甲冑をつくる

    伊達政宗の着用した、兜に用いた金色の弦月(三日月)で有名な甲胄「黒漆五枚胴具足」。

    当時の伝統工芸の粋を集めてつくられた政宗の甲胄を同時代・同型の甲胄も詳細に調査・研究しながら復元し、当時と同じ素材、技法を随所に用いて、自分の手作りで再現します。

    週刊 コメディドラマでイングリッシュ

    海外コメディドラマを見ながら英会話を学べるシリーズ。

    キャッチコピーを見る限り、英会話というよりはネイティブな英語の発音の習得を目指した教材っぽい。

    週刊 宇宙戦艦ヤマト オフィシャル・ファクトファイル

    特に何かを組み立てたり作ったりするわけでもなく、DVDがついているわけでもなく。強いて言うなら毎号描き下ろしイラストが載ってるくらい。

    ざっと見る限りは宇宙戦艦ヤマト全作品 の設定資料集っぽい。1~60号まで全部集めるとヤマトの模型がもらえるらしいから、組み立てるの面倒な人向けか。

    エヴァンゲリオンのほうも似たような感じでした。

    週刊 スパイ大作戦DVDコレクション

    映画ミッション・インポッシブルの原作としても有名な海外ドラマ。

    1冊に1枚DVDがついていて、2話のエピソードが入っています。

    1つ1つのシリーズがおそろしくニッチ

    こうしてざっと見てみると、どのシリーズも熱烈なファンがいるテーマばかりです。

    連続ドラマのファンにしろ、各模型のモデル(バイク・F1・戦闘機・空母など)にしろ、よっぽど好きでないと買わないだろうというものばかりです。

    中には『週刊 江戸』なんていう作家の資料にしかならないと思えるようなものもありますが、これもきっとその道のマニアがいるのでしょう。たぶん。

    ちなみにレーサーバイクが好きな私は「隔週刊チャンピオンバイクコレクション」という、1ヶ月に2回レーサーバイクのミニチュアがついたやつが届くのを全部買いました。

    おそらく新シリーズを出すことで、そのテーマに新しい客層を開拓しようとは思っていないでしょう。
    いまスパイ大作戦のシリーズを出すからといって若い年齢層に面白さを知ってもらうつもりはないはずです。

    既にあるウォンツに対してどれだけノドから手が出るほど欲しくさせるか、という点について工夫しているといった印象を受けました。

    途中でやめられない理由

    定期購読していると、途中で飽きてきても最後まで買い続けてしまいます。
    飽きてくる頃にはかなりの金額を投資してしまっていますし、 途中で止めるほうが損に思えてくるので。

    定期購読していない人は毎号書店で買うことになるわけですが、デアゴスティーニの本を書店が在庫で入れるのは大抵が創刊号含む最初のいくらかです。

    そのため、次第に今月号を買おうと思っても書店に売っていないため定期購読に移行するか、買うのを止めるかの二択を迫られるわけです。
    この段階で定期購読へ移行するような人は、ほぼ全員が最終号まで買い続けるんじゃないでしょうか。

    ポイントは「終わりが見えている」ということです。

    例えば私の周囲でベースマガジンBURRN !をたまに買っている人はいますが、何年も毎号必ず買っているという人は皆無です。

    終わりが見えなければいつまでも買い続けてくれるというわけではなく、「別にいつ止めたって同じ」になるわけです。
    いつ止めたって同じなら早いうちに止めたほうがいいですよね。

    ネットショップにどう活かすか

    この「徹底的にターゲットを絞り込む」ということと「最終号を決める」というのは、定期購入や頒布会をやる際に参考になりそうです。

    よく見る定期購入や頒布会は、1種類のセットで年中いつでも受付していて終わりなく続いていく感じですよね。
    これをデアゴスティーニ式にやりかえてみるのはどうでしょうか。

    1. まずシリーズのテーマをニッチに絞り込みます。「○○の熱烈なファン」というピンポイントなところまで絞り込みます。
    2. 第1回目のお試し商品を2回目以降の単価の半額で販売します。
    3. 2回目以降からが本番。定期購入や頒布会の申込を受け付けますが、受付期間に期限を設定して、期限を越えると申込できないようにします。
    4. よほど好評であれば、最終回の期限を延長します。(例:全10回でスタート→好評につき全20回お届けのシリーズになりました)

    今までの考察のところで最終回の延長というのは書きませんでしたが、デアゴスティーニは人気のシリーズは最終回を延長してます。
    私の買っていたチャンピオンバイクコレクションも延長されましたし、鉄道模型かなんかのシリーズに至っては延長が繰り返されて300号くらいまで出たそうです。

    問題はどうやって「最終回まで買い続けないと損だ」と思ってもらえるかです。
    デアゴスティーニは 「創刊号から○○号まで全部買ってくれたら○○プレゼント」とか、「毎号少しずつ○○がついていて最終回で完成」という方法が常套手段です。

    つまり、デアゴスティーニ式でいくならば、セットでつける特典を「ファンならば欲しくて欲しくてたまらないもの」にするのです。

    例えばフレンチとかイタリアン料理なんかの定期購入を開催するとして、全部買うとブランドものの食器セット(スプーン・ナイフ・フォークのセットなど)が完成する、というシリーズを作ります。
    最初の1本を届けると同時に、スプーン4本・ナイフ4本・フォーク4本の計12本が納まる専用ケースを届けます。

    最初は1本しか入っていませんが、1回届くごとに1本ずつ埋まっていきます。
    すると、飽きてきて途中で止めようかと思う時にも「あと3本だしなぁ……最後まで買わないと損だな」と思わせられるのです。

    以上、私が考えたデアゴスティーニをネットショップに応用する方法でした。

    カテゴリ:マーケティング

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