【書評】白いネコは何をくれた?

白いネコは何をくれた?

白いネコは何をくれた?

白いネコは何をくれた?はストラテジー&タクティクス株式会社の社長でマーケティングコンサルタントの佐藤義典氏の著書です。

マーケティング戦略について、読みやすい小説形式で分かりやすく丁寧に書かれており、マーケティングの入門書として最適な一冊でした。

大抵のマーケティングに関する書籍は、この本に書いてある内容をもっと深く掘り下げた内容ですので、これ一冊読んでおけばマーケティングについてざっと基礎的な考え方を知ることができます。

読みやすく復習もしやすい構成

とにかく読みやすい。小説なのですいすい読み進めていけます。
私は小説形式のビジネス書というのは読みにくく感じるのですが 、この本に限ってはさらっと読めました。

また、この本は巻末のほうに復習用に要点をまとめてくれているのも有難いです。
復習する際に小説形式ではどこに書いてあったのか探すのにパラパラと本をめくらなくてはいけないのですが、 巻末に要点がまとめてあると復習がしやすいです。

戦略BASiCSで青年が成長していくストーリー

ストーリーはさえない青年が白いネコの「ボロ」にマーケティングの戦略を教わりながら、マーケッターとして成長していくというもの。

マーケティングを5つの要素に分けて分かりやすく説明してくれます。

  1. Battlefield(戦場)
  2. Asset(独自資源)
  3. Strength(強み・差別化)
  4. Customer(顧客)
  5. SellingMessage(メッセージ)

5要素の頭文字にオマケのiを入れてBASiCSとなります。
この5つの要素は、まさにマーケティング戦略におけるBASiC(基本)です。

この本が何より素晴らしいと思うのは、フィクションながら実際の活用例の中で解説してくれるところです。

ビジネス書には理論だけ書いてあって実践した例を書いていないということは結構あるのですが、5要素すべてにおいてどのように活用するのか、また5要素を一貫して活用する具体例などが物語中に描かれています。

特にStrength(強み・差別化)に関するストーリーの「3つの差別化軸」はぜひ読んでいただきたいポイントです。
他社とどう差別化すればいいか、どうすれば差別化できるのか悩んでいる人の悩みがぱっと晴れること間違いなしです。