Illustratorの代わりといえばInkscape
専門学校などで学ぶ際にIllustratorやPhotoshopといったAdobeソフトを使用して学習した方は多いと思います。
しかしWeb製作会社ならともかく、ネットショップ運営会社で使用しているパソコンにはAdobe製品がインストールされていない場合がけっこうあります。
そんなとき代替のアプリケーションとして使えるフリーソフトのうちの1つがInkscapeです。
他にもPhotoshopの代替として使用できるGIMPや、MicrosoftOfficeの代替として使用できるOpenOffice.orgといったフリーソフトがあります。
Illustratorと全く同じというわけではない
実際に触ってみるとわかるのですが、Adobe Illustratorを使える人ならすぐInkscapeを使いこなせるかというと、そうではありません。
ドローソフトを全く初めて触る人に比べれば理解しやすいかとは思いますが、操作方法が異なるためIllustratorと同じ感覚で使用できると思っていると戸惑うことになると思います。
そこで、今回はネットショップ用のWeb素材を作成しながらIllustratorとInkscapeの違いについて見ていきたいと思います。
実際の動きを動画にまとめてみましたので、こちらを参照しながら読み進めていってみてください。
Adobe Illustrator CS3を使用して作成した場合
- まず楕円形ツールを使用して円を描きます。
- 円にアンカーポイントは4個設定されているので、アンカーポイントを2回追加して16個に増やします。(1回で倍になるため、4→8→16というわけです)
- 「効果 > パスの変形 > パンク・膨張」で数値を設定して形状を調節します。
Inkscapeを使用して作成した場合
Inkscapeには「パンク・膨張」というパスの変形効果はありません。
そのため、Illustrator同様に「円/弧ツール」から「ノードを追加」という手順を踏むとその先どうしていいか分からなくなると思います。
この素材をinkscapeを使って作るためには、下記の手順で操作します。
- 星型ツールを使用して多角形をを描きます。
- 多角形から星型に変更し(最初から星型で描いた場合はそのまま)角とスポーク比率を設定します。
- 「オブジェクトをパスへ」をクリックし、キーボードのCtrlキーを押しながら内側の角をクリックしていきます。
フリーソフトでも製作はできるが結局は別物
このようにIllustratorがインストールされていない環境でもInkscapeなどのフリーソフトを使用することで充分製作は可能です。
しかし、やはりIllustratorとは別物のソフトなので操作方法や機能・性能に違いはあります。
作業効率の面から言っても今までIllustratorを使用してきたのであればIllustratorを使用して製作できるのがベストだと思います。
(ツールアイコンの配置が変わっただけで作業効率が格段に低下する場合だってあるのですから)
参考書や解説書の種類もIllustratorと他のフリーソフトでは段違いですし、もし予算が許すのであればIllustratorやPhotoshopを購入することをおすすめします。
決して安くはありませんが、それだけの金額を出す価値はあるソフトだと思います。
(いや、本音を言うともうちょっと安くてもいいのかもとは思います……/笑)