ネットショップの立地 ちゃんと把握してますか?

ネットショップにも立地はある

ネットショップの立地 ちゃんと把握してますか?

お店を出店する際に経営者なら誰でも意識するのが立地。

人通りはどれくらいあるか、駅からどれくらい離れているか、付近の客層は……といったように、立地はお店の経営に直結する重大な部分です。

実はネットショップにも実店舗同様に立地というものがあるのですが、ネットの場合は実店舗での出店に比べて立地が意識されることが少ないように思います。

孤島の店には誰も来ない

孤島の店には誰も来ない

絶海の孤島を思い浮かべてください。周りを見渡してもただひたすら海があるばかり。
そんなところに店を構えたところでお客さんは来ませんよね。

まずどうやってそこへ行ったらいいか分かりませんし、街に行って買うほうが断然便利だからです。

たとえどんなに素晴らしいものを販売していても、そもそもそんなところに島があるなんて知りもしないし考えたこともない人がほとんどでしょう。

楽天市場などのショッピングモールに出店しない場合のネットショップ(いわゆる本店サイト)は全てこの孤島状態です。
ですから放ったらかしではお客さんは一人も入ってきません。
たまに漂流者が迷い込んでくることはありますが、たいてい何も買わずに出て行ってしまいます。

この孤島の店にお客さんを呼び込むための労力は並大抵ではありません。
集客のために要する費用は莫大な金額になることが予想されますが、囲い込みに成功した場合はとても大きな利益を生みます。

囲い込みによって島の住人になる人がでてきてくれれば、その人にとっては逆に街へ買いに行くほうが不便になりますからね。

人が集まるところにはライバルも集まる

人が集まるところにはライバルも集まる

では逆に人通りの多い街中に出店した場合はどうでしょうか。

人の目につきやすい立地ですので、放っておいてもそれなりにお客さんの来店はあるでしょう。
楽天市場などのショッピングモールに出店しているネットショップがこの立地になります。

しかし、人通りの多いところへは同時にライバル店舗も多く集まってきますので、他の店舗とカンタンに比較されやすくなってしまいます。

自店より少しだけ安い値段ですぐ近くの店が同じ商品を販売していたり、向こうの店は送料無料だったり。

すぐ近くにライバル店が集まりすぎて、自店の存在が逆に埋もれてしまう……といったようなこともあるでしょう。

また、運営にかかる地代やテナント料などのコスト(出店費用)も孤島に比べて高くついてしまうのが難点です。

自店に適した立地を検討しよう

前述の通りショッピングモールに出店すると集客はしやすいのですが、本店サイトに比べて出店コストが多くかかります。
そのため、同じ売上でも利益額はモール出店のほうが少なくなってしまいます。

かといって利益額の多い本店サイトは絶海の孤島状態のため、ショッピングモールに比べて集客が難しくなります。

この2点が最大の違いで、それぞれの特徴でもあります。

取り扱い商品が少なく、製造できる数が限られるような商材の場合、ショッピングモールに出店するとコストが割に合わない場合もあるでしょう。
逆に大量生産できるような商品の場合はなるべく沢山売らなくてはいけないため、集客の容易なショッピングモールに向いていると言えます。

ネットショップは実店舗に比べて出店が容易な分、出店前の検討がおろそかになりがちです。
ネット販売を始める前に、自店の状態と商材の特徴を見つめ直し、立地に関してもしっかりと計画を立てて出店しましょう。